膀胱がんに対する新しい治療:BCG+イミフィンジ

Dr. Ohori

膀胱がんに対する新しい治療:BCG+イミフィンジ

BCGとイミフィンジを組み合わせた新しい膀胱がん治療について

膀胱がんの中には、手術でがんを取り除いても、再発しやすいタイプがあります。このような膀胱がんに対して、これまでは「BCG」という薬を膀胱の中に注入し、再発を予防する治療を行ってきました。

BCGは、体が本来持っている免疫の力を活発にし、がん細胞を攻撃させる薬です。しかし、がん細胞には、免疫細胞の働きにブレーキをかけて、攻撃から逃れようとする仕組みがあります。そのため、BCGだけでは十分な効果が得られない場合があります。そこで新しく登場したのが「イミフィンジ」という薬です。イミフィンジは、がん細胞が免疫にかけるブレーキを外し、免疫細胞ががんを攻撃しやすくする薬です。 つまり、BCGで免疫の力を高め、イミフィンジでその働きが妨げられないようにすることで、より高い再発予防効果が期待できます。実際に、大規模な臨床試験(POTOMAC試験)では、BCGだけで治療する場合よりも、イミフィンジを組み合わせた方が、がんの再発や進行を抑える効果が高いことが示されています。治療は、BCGを膀胱内に注入し、イミフィンジを点滴する方法で、通常は外来で受けられます。ただし、イミフィンジには、免疫が正常な臓器にも作用して肺や腸、肝臓などに炎症を起こす副作用があります。

すべての患者さんに必要な治療ではありません。 「膀胱周囲の筋肉まで到達していない(T1やTis)高リスクな膀胱がん」が対象ですが、この定義にも種々条件があり、すべての人が対象とは限りませんので、 主治医の先生と良く相談されて下さい。

免疫療法の仕組みを解説する3部構成の図。BCGで免疫を高め、イミフィンジがPD-L1をブロックしてがん細胞を攻撃する流れを示す。
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