ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ

Dr. Ohori

ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ

Amazonプライムで「ニューアムステルダム 医師たちのカルテ」というシリーズものを見ています。数ある医療もの中でもとても面白く考えさせられるドラマです。マンハッタンの中にある実在の病院をモデルにしたドラマで、救急外来を中心に内科、外科、神経内科、メンタル科などの医師を中心に展開されています。アメリカらしい病院で病院内に裁判所、刑務所まであります。ドラマですから誇張されている部分は多いと思いますが、あっという間に診断し、あっという間に手術室へというパターンが多く、日本では考えられないコミュケーションの良さにも感心させられます。若くして病院長に抜擢された熱血漢の医師が主人公ですが、古いシステムを経営陣が受け入れなくても、患者のためにどんどん変えていく姿、周りもその情熱に刺激され、やる気を見せてくる様子は、何とも羨ましいとも感じます。1人だけでなく、皆が「患者のためにやれることは何でもやってやろう」となったときのパワーはとても大きいのだろうと思います。米国でも容易ではないと思いますが、日本でも限りなく制約があり、また、医療費の負担も大きいので中々、良い変化は期待できません。我々が日々、頑張っているロボット手術も下手をするとやればやるほど赤字になりかねません。それが欧米ほど急激に普及しなかった理由の一つだろうと思います。2022年4月には新たに腎臓摘出(腎臓部分切除術は既に保険収載されています)、腎尿管全摘術、副腎摘出術が保険で認められるのではないかと言われています。他の泌尿器科医からも「やるはいいけど赤字になってしまうからなあー」という言葉が聞こえてきます。これらの手術は現在も腹腔鏡の手術で負担の少ない手術となっていますが、個人的にはロボット手術でさらに負担の少ない良い手術になると思っています。患者さんのために!を考えれば何とかしなければと感じてます。このヒューマンなドラマ、機会があれば是非、見てみて下さい。

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