開院以来、3年半でロボット手術1000例を達成しました。近隣のみならず遠方からも多くの患者さんが当院に来て頂きました。また、当院を信頼頂き、多くの患者さんを紹介して頂いた先生方にも感謝申し上げます。さらにコロナ蔓延の中、懸命に貢献した病院スタッフにも感謝します。 ロボット手術の中心は泌尿器科の前立腺がん、婦人科の子宮筋腫ですが、それ以外にも泌尿器科では腎がん、膀胱がん、尿管がん、腎盂形成術など多岐にわたります。婦人科では子宮体がん、臓器脱の手術(泌尿器も実施しています)などです。小さい専門病院がこれだけの手術件数をこなすのは珍しいことです。実際、前立腺がんは日本1、2位を争っていますし、子宮筋腫も日本有数の位置にいます。このことはロボット手術がいかに安全にできるかという証でもあると思います。どのロボット手術も出血は少なく輸血する可能性は極めて低いですし、手術後の痛みも開腹手術と比較するとかなり改善されています。結果として入院期間も短縮傾向で、小さい病院ながらロボット手術を含め、月110〜130件の手術をこなし、入院患者さんはすごい勢いで入れ替わっています。医療スタッフ個人個人、病院としての経験値はますます上がっていますので、さらに安全で機能を残せる手術を達成すべき精進していきます。ロボット手術は国の認可がおりて初めて可能となりますので、対象の病気も限られますが、今後、さらに対象は広がるものと思います。現在は4〜6個の小さい穴をお腹に開けて特殊な鉗子を入れて手術をしていますが、既に米国を中心に一つの穴だけでできる(シングルポート)ロボット手術が普及しつつあります。一つの穴だけであれば当然、手術後の痛みも少なく、手術時間も短縮される可能性があります。日本で可能となれば当院でも導入したいと思います!