人生を振り返る時

Dr. Ohori

人生を振り返る時

年齢を聞かれ、あれ66歳?67歳?とわからなくなってしまうことがあります。誕生日も何の盛り上がりもなく過ぎますし、なにか書類に生年月日を入れる時に、あーもう67歳かと思う程度ですので。最近、インタビューや本で病院の開院までの経緯を説明する機会があり、どうして医者になったのか、どうして病院を開設する気になったのかなどを振り返ることが多くなりました。どんな人も平坦な人生などなく、日々、何かしら起こりながら進んでいくものだと思いますが、私も医者になるまで、なってからも色々あったなと思います。しかし、どこの学校に行ったとか、どこの病院に行ったとか、米国に何度も行ったとか、もありますが、自分を振り返るときのイメージがあります。小学の時、通学の途中、常に下を見ながら、アリを踏まないようにじわじわ歩いていた自分、中学・高校の時、盛岡の凍っている道を無理やり自転車で滑りながら通学している自分、ヒューストンで異国の地を緊張しながら先輩から買ったスバルで走っていた自分、ニューヨーク時代、朝4時起きで、雪の積もる中、ハーレムラインのクレストウッドという駅までの道のり、日本に戻って町田から新宿までの小田急線の満員電車での息苦しさ、今は朝6時20分に車に乗る前の呼吸で感じる清々しさ、です。なぜか分かりませんが、何か始まる前の通学・通勤の無の時の呼吸感が自分を感じる時間になっているのかもしれません。

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