深刻な外科医の減少

Dr. Ohori

深刻な外科医の減少

総医師数は2002年:約26.3万人ですが2022年は約34.3万人と、20年間で約8万人増加(+31%)となっていますが、外科医数は2002年:23,868人に対して2022年:12,775人と20年間で約46%減少 していると言われます。 同様に2012年から2022年の10年間で若手医師全体は8%増加してるのに若手外科医は7%減少、特に若手消化器外科医は15%減少 していると言われています。 これは極めて深刻です。

主な原因を表に示します。

要因具体的内容外科への影響
長時間労働手術、術前後管理、当直、緊急手術への対応若手医師が敬遠
ワークライフバランス重視家庭・育児・趣味を重視する価値観の変化外科志望者減少
技術習得に長期間を要する一人前になるまで10年以上かかる場合もある他科へ流出
医療訴訟リスク合併症や死亡例に伴う精神的・法的負担外科選択の障壁
女性医師増加への対応不足妊娠・出産・育児との両立が困難な施設もある人材確保が困難
高齢患者の増加周術期管理が複雑化し業務量増加外科医負担増加
医師働き方改革時間外労働の上限規制手術件数維持が困難
外科医の高齢化ベテラン外科医の引退が進行人材不足が加速
診療報酬上の評価不足高負荷業務に対する経済的評価が十分でない外科の魅力低下
救急・緊急手術対応夜間・休日対応が多いQOL低下

この傾向は日本だけでなくアメリカを含めた世界的な傾向であり、中々解決のできない問題です。この傾向に逆らい、当院ではとにかく手術を頑張ろうとしていますが、残念ながら今の保険制度では外科手術に対する評価が低く、膨大な消耗品(全てが値上がり)を使う手術は、へたをするとやればやるほど赤字になります。これらの原因の中で実現可能なのは診療報酬の上昇により、手術の環境を良くすることですから、国民の皆様・政府にも考えて欲しいと思います。

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