ヒューストン市のベイラー医科大学時代もニューヨークのメモリアルスロン癌センターの時代も共通でしたが、世界1級の専門家の集まりでした。私のボスのスカルデイーノ先生は前立腺がんの世界的専門家でしたが、泌尿器科の集まりでは、その隣に膀胱がんで有名なHerr先生、世界の腫瘍内科を引っ張るScher先生、泌尿器科病理で有名なReuter先生、精巣腫瘍の手術で有名なScheifeld先生などが集まります。それぞれ有名な先生ですが極めて謙虚で、自分の専門分野では適切で詳細なコメントをしますが、専門外のことは専門家に尋ねます。結果として、スカルデイーノ先生は前立腺がんだけでなく、膀胱がんのこと他のこともとても深く知ります。そのことが自分自身の専門へ与える影響もとても大きいだろうと感じました。毎週、水曜の朝7時から開かれる関係者全員が集まるグラウンドラウンドと呼ばれる会はとても楽しみで影響を受けました。多分、日本のどんな学会よりも有用じゃないか?と感じるほどでした。そういう真摯な専門家の集まりの中で勉強する研修医をとても羨ましく感じたものです。