前回も英語で大変だったと書きましたが、最初の1年は自分はダメだといつも感じてました。初めてアトランタで開かれるアメリカの超音波学会で発表することになったのですが、1週間前から神経性下痢、学会場に着き、登録しようと思い受付で「レジストレーション、プリーズ」と言ったのですが相手は「レストルームは向こうよ」との返事。尿意もないのにすごすごとトイレに行くはめになりました。発表は比較的大きい会場での口演、それまでに十分先輩と練習をしたはずですが、発表(というよりは原稿をただ読む)しても会場の反応の無さに、これは伝わってないなーとがっかり。 ヒューストンの4年間、昼ご飯は大体、おにぎり2個を作ってもらってましたが時々、病院内のサンドイッチを食べてましたが、オーダーし終わるとレジの人が「*******」、全く聞き取れない言葉を毎回言われ、相手がこいつ英語ダメなんだと納得顔をされて終わるというパターンでした。半年くらいして「here or to go(ここで食べるの?持っていくの?)」と言われているのに気づき唖然としたことを覚えています。 しかし、2年目のある日のこと、もともと私の勤め先は比較的裕福な人がくる私立大学の付属病院と言った位置付けでしたが、近くの軍人さんの病院から進行前立腺がんの人が来て検査することになったのですが、その患者さんが色々な不安を私に話し始め、私も可能な限り答え、検査も無事終了し「ありがとう」と言いながら帰って行ったのですが、その時、ふと自分の英語に対する悩みなど病気の人の悩みと比べたらちっぽけな悩みだとつくづく感じました。それ以来、英語がわからないを逃げ口上にせず、下手な英語でも何とかしようという気持ちになりました。1993,1994年頃が私の英語力はピークでその後確実に弱くなっていますが気持ちだけは保っているので外国人の患者さんにも対応できているかな、と感じてます。