外科手術を受けられる方へ Surgery
手術前のご準備について
手術同意書への承諾と署名
手術を受けられる方は、手術内容をご説明させて頂いた後、承諾書に署名をいただいております。 外来あるいは入院時に手術治療の必要性、予想される術後の経過、起こりうる合併症、予想される入院期間など、十分に説明させていただき、同意書をお渡し致します。
外来で説明を受けた場合、入院時に同意書にサインしてお持ちください。ご不明な点がございましたら、繰り返しご説明いたしますのでご遠慮なくお尋ねください。
輸血を拒否される患者さまへ(相対的無輸血の実施について)
東京国際大堀病院では輸血(血液製剤、血漿分画製剤含む)の実施に関して必要最低限の輸血で診療を行う方針をとっております。
しかし、手術をはじめとする治療中に「生命の危機」が生じ、医師の倫理に基づき輸血せざるを得ないと判断した場合においては、宗教的理由などから輸血を拒否される患者様に対しても、輸血を実施する「相対的無輸血」の立場をとっております。
当院で治療を行う際には「相対的無輸血実施に関する同意書」に署名頂くことになりますのでよろしくお願いいたします。
当院は「いかなる場合にも輸血をしない」という「絶対的無輸血」には同意いたしません。 当院の診療方針にご理解の上、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
相対的無輸血
患者様のご希望に沿い、できる限り無輸血での治療を行うが、輸血以外に救命方法がないと判断される場合には輸血を行う。
絶対的無輸血
輸血以外に救命方法がない場合でも一切の輸血を行わない。
患者様にご準備していただくこと
当院では、手術の安全性を高めるため、手術をお控えになられている患者様へ下記のようなご協力をお願いしております。万全の準備を整えていただき手術へのぞまれていただきますようお願い申し上げます。
爪
爪は衛生面、安全面から短くお切りください。また、呼吸の状態を知るため、指先にモニターを装着しますので、マニュキア、ネイルアートなどは必ず除去しておいてください。
指輪・アクセサリー
手術の際には貴金属類は外していただきます。 金属を身に着けていると、手術で使用する機器の影響で火傷することもあります。※指輪がどうしても外れない場合はご相談ください。
メガネ・コンタクトレンズ
メガネはつけたまま入室できます。メガネケースをお持ちください。コンタクトレンズは外してください。
義歯
つけたまま入室できます。義歯用のケースをお持ちください。義歯、差し歯で取り外しができないものは、そのままでつけていただいて大丈夫です。
補聴器
つけたまま入室できます。補聴器ケースをお持ちください。麻酔の直前までつけていただけますが、手術中は濡れたりして故障の原因になりますので外していただきます。
かつら・ウイッグ
つけたまま入室できますが、手術の際は火傷や紛失の原因になりますので外していただきます。
体毛
手術部位の体毛は、麻酔がかかってから必要時にこちらで剃毛を行います。お髭は麻酔の妨げになることがありますので可能であれば術前に剃っていただきたいですが、どうしても剃りたくない場合はご相談ください。
刺青、タトゥー、アートメイク
色素に金属が含まれていることがあり、火傷の危険があります。事前に看護師にお知らせください。
髪の毛、まつ毛のエクステンション
髪の毛のエクステンションは、金属・ゴムなどの異物がついている場合ははずしてください。 まつ毛のエクステンションは付けていてもかまいませんが、麻酔や手術方法によっては、はずれてしまうことがあります。
入院の準備
当院では、手術をお控えの患者様へ万全の体調でのぞんでいただけるように、手術日前日からの入院をご案内しております。
入院、ご家族様の面会につきましては、こちらの『入院・面会』ページ にて詳しくご案内をしておりますので、事前にご確認ください。
手術当日の流れ
手術を受ける患者さんの流れ
手術当日の流れご説明いたします。※患者さんによっては少し異なる場合もあります。
-
手術前訪問
入室から退室までの流れ、アレルギーや既往歴の確認、退室時に装着されている器具や管の説明などを行います。基本的には手術前訪問で説明したとおりに進行します。気になること、不安なことは何でも伝えてください。
-
出棟
いよいよ手術室に向かいます。 患者さんに看護師が寄り添い、手術室へお連れします。
-
手術室へ入室
手術室に入室するときは、歩行・車椅子・ベッドなど患者さんの希望に沿うように心がけます。
-
患者さんの確認
入室時は、患者様の本人確認をします。入院時に付けるリストバンドの確認と患者様本人に名乗っていただきます。その他にも、生年月日、手術部位などを確認します。
-
手術室内の様子
手術室の様子です。看護師付き添いの下、ベッドに横になります。室内は患者さんの要望になるべく応えるように室温や音楽など調整いたします。
血圧・脈拍・心電図・呼吸状態などを測定するため器具を装着します。点滴も行います。 -
麻酔
いよいよ麻酔が始まります。
麻酔開始前に再度、本人確認、手術部位確認を行います。 -
手術
手術中は、執刀医・麻酔科医・担当看護師が常に患者さんを観察しながら手術を進めていきます。全身麻酔は眠った状態で手術が進行します。
局所麻酔は、意識はありますが麻酔が効いているか常に確認しながら手術を進めていきます。
-
退出
手術終了後、状態を確認し手術室から病棟へ戻ります。
-
帰室後診察
術後の疼痛、ドレーン排液量などの経過をこまめに観察します。 何か気になることがあれば、すぐに看護師をお呼びください。
手術・入院費用について
手術を含む入院費用について、高額になるときは、自己負担を軽減する高額療養費制度があります。自己負担限度額は、治療を受けた方の年齢と所得水準に応じて異なります。又自己負担限度額は月単位で算出されます。
マイナンバーカードをお持ちの方は、ご提出いただきますと高額療養費制度に必要な「限度額適用認定証」が不要となります。
高額療養費手続きの方法について
高額な治療が予定される時は、あらかじめ「限度額適用認定証」という書類をご自身加入の公的医療保険からもらっておき、病院へ提出します。この方法でしたら、窓口負担が自己負担限度額だけになります。
一旦窓口で立て替え払いをしてから、後で公的医療保険に高額療養費分を請求する方法があります。立て替えた高額療養費が戻ってくるのに約3か月以上かかる場合もあります。
所得区分が「低所得(住民税非課税世帯)」となる方は「限度額適用・標準負担額減額認定証」の申請が必要になります
※マイナンバーカードをご持参いただきますと、「限度額適用認定証」が不要となります。
※あらかじめご加入の保険者にご相談いただくことをお勧めいたします
※入院案内時、申請方法など説明させていただきますのでお気軽にお尋ねください。
高額療養費制度を利用した場合の一例
69歳、標準報酬が月額28万~50万の患者様が、手術・入院費として100万円かかった場合。高額療養費制度を利用した場合の自己負担額は約9万円になります
高額療養費制度の自己負担額の目安
高額療養費制度を利用した場合、手術・入院代の自己負担額の目安について(限度額認定証・標準負担額認定証を提示した場合)
受診される方の、年齢や前年所得により区分されます。69歳以下の場合
医療費の自己負担限度額 (同一月1ヶ月あたり) | |
---|---|
ア 標準報酬月額83万円以上 | 252,600円+(医療費ー842,000円)×1% |
イ 標準報酬月額53万〜79万円 | 167,400円+(医療費ー)558,000円)×1% |
ウ 標準報酬月額28万〜50万円 | 80,100円+(医療費ー267,000円)×1% |
エ 標準報酬月額26万円以下 | 58,600円 |
オ 低所得者:住民税非課税 | 35,400円 |
※詳しくは保険者にお問い合わせください。
制度の対象とならないものは?
医療費のうち、食事代や保険適用外負担分(特別室料金・病衣代・普通分娩 等)は、高額医療費制度の対象となりません。
手術を担当する医師・スタッフからのメッセージ
手術室で行われる麻酔ならびに手術等の医療行為は、手術を受ける方にとって大きな負担となります。
麻酔科医師、手術室看護師は手術を受ける皆様を常に見守り、変化をいち早く発見し速やかに対処しておりますが、万全を期すためには患者様とそのご家族のご協力が不可欠となります。患者様、ご家族様とも最善の準備を整えていただき手術へのぞまれてください。
また、手術に関するご不明点などございましたら、お気軽に担当医師・スタッフへお気軽にご相談ください。