婦人科 ロボット支援手術 Gynecology
婦人科では手術支援ロボット「da Vinci -ダビンチ-」によるロボット支援手術を推奨しております。
ロボット支援手術の大きなメリットは、身体的な負担が少ない腹腔鏡下手術の特長を生かしながら、人の手による手術の問題点をロボットの機能で克服できるという点にあります。
現在国内では300台以上が稼働しており、婦人科ロボット支援手術の分野においても、日本国内で急速に普及をしております。
当院には婦人科ロボット手術のパイオニアである医師が在籍しており、子宮がん、子宮筋腫に対するロボット支援手術を行っています。
また女性特有の疾患である「骨盤臓器脱」に対するロボットを用いた「仙骨膣固定術」も保険収載され、当院でもロボット支援手術を随時行っております。
手術支援ロボット「da Vinci 〜ダビンチ〜」の特徴
3Dによる鮮明な視野
3Dカメラで体内を立体的に映し、最大約10 倍のズーム機能により、手術者は患部を拡大視野でとらえることが可能です。
精密・繊細なロボットの手
360°回転が可能なロボットアームの様々な形状の鉗子は人間の手以上の可動域があり、繊細な操作が可能です。
正確な術操作の伝達
高い集中力が必要な緻蜜な手術において、手ぶれ補正がされた正確な動作をロボットアームへ伝達することができます。
ロボット支援手術における患者さんのメリット
- Merit 1
身体への負担の少ない低侵襲手術
- 開腹手術と比較して『傷口が小さい』『痛みが少ない』『出血量が少ない(輸血量1%以下)』『回復が早い』
- Merit 1
- Merit 2
回復が早く、入院期間が短い
- 傷口が5~12mm程度とても小さいため、回復が早く、 入院してから7日程度退院ができます。
- Merit 2
- Merit 3
高い安全性と確実性
- 肉眼より正確な3次元の立体画。狭い範囲でも360°自由に器具を操作でき、人間の手以上の複雑かつ繊細な手術が可能です。このため直腸損傷などの合併症も極めて稀です。
- Merit 3
ロボット支援子宮摘除術の流れ
手術の概要
- 入院期間:7日間
- 全身麻酔
- 手術時間:2〜4時間
- 保険適用手術
1.手術前に行うこと
- 診断の確認(画像の確認)
- 他の大きな病気の確認
- 内服薬の確認
- 手術前検査:心電図、呼吸機能検査 / 胸部・腹部X線写真 / 採血(感染症など)
※必要に応じて内科医や麻酔科医と相談
2.入院から退院まで
- 手術日前日に入院していただきます。
- 入院後、担当医と看護師より手術の説明があります。
- 手術日は午前9時あるいは午後1時から手術を行います。 ※手術の流れは下記をご参照ください。
- 手術時間は約2時間、リンパ節処理の場合は約3〜4時間
- 手術当日はベッド上で過ごしていただき、手術翌日から歩行可能です。
- 手術翌日から水分摂取可能となり、翌々日から食事摂取可能になります。
手術の流れ
- 前日入院
- 全身麻酔
- 4〜5個のポートを挿入
- 30度頭側を下げる
- 手術実施
- 子宮摘除(リンパ節郭清)
- 手術終了、麻酔終了
- 病棟へ移動
身体への負担の少ないロボット支援手術
ロボット支援手術では、腹部に計4〜5個の小さい穴を開けて、特殊な鉗子を入れます。※鉗子はロボットの腕(アーム)と繋がっています。
従来の手術のように大きく切開する必要がなく患者さんの身体への負担が少なく、回復が早いのが特徴です。
3.退院後について
- 約1ヶ月後に外来で摘出した子宮の病理結果を説明します。
- 最初は1ヶ月ごと2回、その後は3~6ヶ月ごとに、
悪性疾患では最低5年後まで外来受診していただき、具合をみていきます。 - 退院後、生活上の大きな制約はありませんが(テニス、ゴルフも可能です)、
手術後3ヶ月は激しい腹筋運動は避けてください。 - 飲酒も可能ですが過度な飲酒は避けましょう。喫煙者はこれを契機に禁煙にチャレンジして下さい。
- 手術後、便秘傾向になる時はお薬で調節します。