泌尿器科 Urology
多くの実績と確かな知見
泌尿器科ロボット手術の
パイオニア
主な泌尿器科疾患
- 悪性腫瘍(がん) /
- 腎盂尿管移行部狭窄症 /
- 尿管狭窄症 /
- 血尿・尿潜血 /
- 結石 /
- 前立腺肥大症・その他の排尿障害 /
- 尿膜管遺残 /
- 感染症 /
- 骨盤臓器脱 /
- 男性性機能障害・男性更年期障害(LOH症候群) /
- 副腎腫瘍 /
悪性腫瘍(がん)
- 前立腺がん
- 日本人男性で最も多い疾患と言えます。血液検査値(PSA)が上昇し発見されることが多く、現在では多くが早期がんで見つかります。早期がんであれば手術(ロボット)、放射線治療(外照射、小線源)、内分泌治療、経過観察などから治療方法を選びます。転移のある進行癌ですと内分泌治療が中心となります。
- PSAの異常:前立腺がんの診断はこちら
- 前立腺がんの病期診断・リスク分類
- 前立腺がんの治療方法はこちら
- 前立腺がんの手術後再発の治療戦略はこちら
- 前立腺がんの 放射線治療後再発の治療戦略はこちら
- 膀胱がん
- 肉眼で見える血尿を契機に発見されることが多いです。内視鏡を膀胱に入れ観察することで多くは診断がつきます。早期がんは内視鏡的手術(経尿道的膀胱腫瘍切除術)で治療します。進行がんの場合は、膀胱全摘手術をし、尿の通り道を別に作る(尿路変更術)必要があります。また、抗がん剤を併用することもあります。
- 膀胱がんの治療方法はこちら
- ロボット支援下根治的膀胱全摘除術
- 腎盂がん・尿管がん
- 腎臓で産生された尿は、腎盂と言われる部位に集まり、尿管を通って膀胱へ集められます。この腎盂から尿管、膀胱へとつながる尿路の内側(粘膜)は、尿路上皮と呼ばれる細胞で出来ています。この細胞から発生するがんを尿路上皮がんといい、腎盂がん・尿管がんのほとんどを占めます。膀胱がんと同様に血尿で気づく事が多く、泌尿器科への早期の受診が必要です。
- 腎盂がん・尿管がんの治療方法はこちら
- ロボット支援下腎尿管全摘術
- 腎がん
- 肉眼的血尿で見つかることもありますが、多くは人間ドックや検診などでする超音波やCT検査で偶然見つかることが多くなりました。従って、早期で小さいサイズで見つかることも多くなり、その場合は、悪い部分だけ切除する腎部分切除術(ロボット手術もあり)が実施されます。大きく浸潤している場合は片方の腎を全部摘除します。腎がんも進行性は肺や肝臓などに転移します。現在は、優れた分子標的薬があり、これで治療することで従来得られなかった効果が得られることがあります。
- 腎がんの治療方法はこちら
- ロボット支援下腎部分切除術
- 腎盂尿管移行部狭窄症
- 腎臓でできた尿は腎盂という袋にたまり、その後尿管を流れ膀胱に到達します。
その腎盂から尿管に移行する場所(腎盂尿管移行部)が狭くなり、尿が流れにくくなると腎盂が腫れて(水腎症)、腰や背中の痛みに繋がったり、腎機能の低下に繋がります。その狭くなる原因は様々ですが、先天性、腫瘍性、結石などによりおこります。 - 腎盂尿管移行部狭窄症の治療方法はこちら
- ロボット支援下腎盂形成術
- 尿管狭窄症
- 尿管結石が長期間残ると血流障害が起き、尿管が狭くなることを尿管狭窄と言います。また、婦人科手術時にも尿管が影響を受けて狭くなることもあります。狭くなった場合にはステントや腎ろうを使って治療しますが、これらは定期的な交換が必要であり、腎機能の低下も起こり得ます。軽度な場合には尿管に風船を入れて広げる方法もありますが、成功率は高くありません。そこで多くの場合は4つの手術方法を実施します。
- 尿管狭窄症の治療方法はこちら
- 精巣腫瘍(精巣がん)
- 20歳前後に多い病気です。精巣に痛みがないのに大きくなります。超音波検査で多くが診断できます。疑われた場合は即座に摘出します。摘出した標本を病理検査するといくつかのパターンに分けらます。転移(多くがリンパ節転移)のあるなしやパターンにより異なりますが、場合によっては放射線治療、抗がん剤の治療を追加する必要があります。悪性腫瘍の中では最も放射線治療、抗がん剤が効果を示す腫瘍です。
- 精巣腫瘍(精巣がん)の治療方法はこちら
血尿・尿潜血
- 尿に血が混じる。血尿を指摘された
- おしっこに血が混じって眼に見える肉眼的血尿と健康診断や病院での尿検査で「おしっこに血が混じってます」「尿潜血陽性です」と指摘される眼に見えない顕微鏡的血尿にわかれます。肉眼では見えない顕微鏡的血尿は尿を作る腎臓や尿の通り道に潜む重要な病気のサインであることがあります。
- 血尿・尿潜血について詳しくはこちら
結石
- 尿路結石
- 腎臓でできた結石が尿管をふさぐと、尿が腎臓(腎盂という場所)にたまり腫れます。このことで激痛が生じます。多くが救急車を呼びたくなるほどの痛みです。対症療法として強い鎮痛剤を使いますが、自然に出そうもない(5mmあるいは10mm以上の大きさ)結石に対しては体の外から衝撃波を当てて壊す体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を実施したり、あるいは麻酔下に細い内視鏡を尿管に入れ、直接、結石を見ながらレーザーなどを使い壊す治療を実施します。結石には成分の違いがあり(シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、シスチン、尿酸など)、それぞれの成分に基づいて予防方法を考えます。
- 腎結石
- 腎結石は人間ドックなどの超音波で小さい石が指摘されることがありますが、小さく症状もなく腎機能に影響がない様であれば、治療はせず定期的にレントゲンやCTなどで経過を見ることが多くなります。大きい石で症状が出る様であれば尿路結石と同様の治療をして行きます。
- 尿路結石・腎結石の治療方法はこちら
前立腺肥大症・その他の排尿障害
- 前立腺肥大症
- 高齢男性に多く見られる疾患です。尿道を取り囲む前立腺が年齢とともに大きくなり、尿道を圧迫することで尿の勢いが弱くなります。 そうすると出切らない尿が膀胱に残ります(残尿)。残尿が多くなると実際の膀胱の大きさが小さくなるのと同じになり、頻尿になります。典型的には夜中2−3回トイレに起き、昼間も多くなります。また、尿がしたくなるとトイレまで間に合わない感じ(尿意切迫)になり、実際間に合わなくて漏れたりします。診断は症状と尿の勢いの検査(尿流検査)、残尿検査、超音波による前立腺の大きさの検査でわかります。現在は多くの良い薬があり、薬で尿道を開きやすくすることで尿の勢いが良くなり、その結果残尿が減り、夜間の頻尿が改善します。薬でも改善しなかったり、最初からひどい症状の場合は希望にもよりますが、手術で腫れた前立腺をくり抜きます。現在はレーザーなどで出血がない手術が中心で、手術後は尿の勢いは若返り喜ばれる方が多いです。
- 排尿障害センターにおける前立腺肥大症の治療方法について
- 尿道カテーテル(尿道バルーン)でお困りの男性患者さんへ
- 過活動膀胱
- 「過活動膀胱」とは、膀胱に尿が十分に溜まっていないのに、膀胱が自分の意思とは関係なく勝手に収縮するという病気で、急に尿がしたくなって我慢ができず(尿意切迫感)、トイレに何回も行く、夜中トイレに何度も起きる(切迫性尿失禁)、我慢できず尿が漏れてしまうなどの症状が出現します。
過活動膀胱はよく見られる病気で、高齢者であるほど頻度が高く、高齢化社会の日本では現在1000万人以上の男女が罹患する頻度の多い病気です。70歳以上の4-5人に1人が過活動膀胱になり、男性の方が少し多いと言われています。脳卒中、パーキンソン病などの脳や脊髄の病気のために、膀胱をコントロールする神経に異常をきたし過活動膀胱を生じたり、前立腺肥大症による排尿障害のために、膀胱に長い間負担がかかり膀胱が過敏になる、などの原因で発症します。また、加齢による老化現象として起こったり、原因が不明(明らかな原因疾患がない)のことも少なくありません。最近は膀胱の血流障害や膀胱の炎症が過活動膀胱の原因と報告されておりますが、いまだ明確な原因はわかっていません。 - ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法はこちら
- 間質性膀胱炎
- 間質性膀胱炎とは、膀胱に原因不明の炎症がおこり、それによって頻尿、尿意亢進、尿意切迫感、膀胱や尿道の違和感や痛みなどの症状がでる病気です。通常の膀胱炎は大腸菌などのばい菌によって引き起こされ、尿検査で白血球の上昇などの異常がみられますが、間質性膀胱炎はばい菌が原因ではないため、尿検査で異常をみとめないことも多いです。原因はいまだに解明されていませんが、膀胱粘膜の機能障害や細胞増殖の阻害、免疫学的な異常反応(自己免疫反応)、尿中の毒性物質、疼痛に対する過敏性(神経の異常)などが考えられています。
- 間質性膀胱炎の治療方法はこちら
- 夜尿症(おねしょ)
- 夜間寝ている間に排尿してしまい、尿をもらしてしまうこと(現象)です。夜尿症(おねしょ)の定義は「5歳以降で1カ月に1回以上の夜尿が3ヶ月以上続くもの」とされています。
夜尿症(おねしょ)は女の子に比べて男の子に多く、男児は7歳で11%、10歳で5%、女児は7歳で7%、10歳で3%に認めます。夜尿症は頻度の高い疾患です。
- 尿失禁(尿漏れ)
- 40歳以降の女性の40%以上が経験するともいわれている尿漏れ。医学用語では「尿失禁」といい、自分の意志とは関係なく尿が漏れてしまうことと定義されています。実際に悩んでいらっしゃる方は非常に多くいるはずなのですが、年のせいとあきらめてしまっていたり、恥ずかしいので他人に相談しづらく、誰にもいえずに我慢してしまっているのが現状です。 尿失禁には有効な治療方法があります。毎日の排尿を見直してみて、もしいまのあなたの排尿状態が一生続くとしたらいかがでしょうか?少しでも不満のある方は恥ずかしがらずにご相談ください。尿漏れとの別れは「一歩踏み出す勇気」です。
- 尿失禁(尿漏れ)の治療方法はこちら
感染症
- 膀胱炎
- 女性が良くかかる病気です。女性の尿道は約4cmと短く、常に感染の危険にさらされていますが、疲れ、冷え、尿を我慢するなどを契機として発症します。典型的には排尿時の痛み、頻尿、血尿などがあります。通常は適切な抗生物質投与で治ります。
- 腎盂腎炎
- 尿は腎で作られ、尿管を通って膀胱へ行きます。通常は膀胱へ入った尿は尿管に逆流しない仕組みになっています。しかし、ひどい膀胱炎を起こすとこの仕組みが一時的に破綻し、汚れた尿が逆流します。このことで腎臓に細菌が入り、高熱、腰痛を起こします。ひどい腎盂腎炎は1週間後ほど入院し、抗生剤、点滴治療を必要とします。
- 尿道炎
- 男性に多い病気です。多くの尿道炎は性病(クラミジアか淋病)です。尿道痛があり、尿道から白い・黄色い膿が出ることもあります。典型例は症状と尿検査で診断がつき、さらに性病の可能性がある様であれば詳細な尿検査をし、原因となる細菌・ウイルスを特定します。通常は適した抗生物質投与で治ります。
- 前立腺炎
- 高齢の男性もかかりますが30代〜50代の男性もかかることがあります。前立腺に細菌が入り、腫れるため尿が出にくくなり、排尿時の痛みを起こし、さらに高熱が出ます。これも症状と尿検査で診断がつきます。ひどい時には入院し抗生剤の点滴をします。また、ひどい症状は出ないが肛門の周囲の不快感、足の不快感など種々な症状を起こす慢性の前立腺炎もあります。これは決定的な治療のない厄介な疾患です。随時、症状に応じて鎮痛剤、抗生剤、漢方薬などを処方します。
- 前立腺炎の治療方法はこちら
- 臍炎、尿膜管遺残症
- お臍(へそ)が感染して膿(うみ)が出たり痛みがあったりする病気を臍炎(さいえん)と言います。臍炎を繰り返す場合、原因として尿膜管遺残症が疑われます。尿膜管とは、胎児期に胎児の尿を母体に流すための通り道で、膀胱とお臍をつないでいます。通常、出生・成長とともに尿膜管は閉鎖しますが、この尿膜管が生後も閉じずに残っている状態を尿膜管遺残と言い、感染やがん(尿膜管がん)の発生母地となることがあります。当院では抗生剤での治療や場合によっては小切開による排膿を行い、感染が治まってから腹腔鏡を用いた低侵襲な手術(腹腔鏡下尿膜管全摘除術)を行います。
- 臍炎、尿膜管遺残症の治療方法はこちら
骨盤臓器脱
- 骨盤臓器脱
- 骨盤臓器脱は女性特有の病気です。本来、女性の骨盤内は骨盤底筋群(筋肉や靭帯)によって支えられています。骨盤臓器脱とは、出産や加齢(閉経)などの影響で骨盤底筋群の支持力が低下して膀胱、子宮頸部、直腸、膣壁などの骨盤内臓器が下垂して膣口から脱出する病気の総称をいいます。以前は、子宮脱、膀胱脱、直腸脱などといわれていましたが、ひとつだけの臓器が下垂してくることは少ないため、まとめて「骨盤臓器脱」と呼ぶようになりました。
骨盤臓器脱の頻度に関してわが国におけるデータはありませんが、欧米の研究によれば経腟分娩を経験した女性の約30%に骨盤臓器脱がみられると報告されています。
出産や加齢(閉経)に加え、高度な肥満、慢性の便秘、慢性の咳やクシャミを伴う呼吸器疾患、長時間の立ち仕事や力仕事などは骨盤底に強い腹圧がかかってしまうため骨盤臓器脱のリスクになります。また、子宮がんや子宮筋腫に対する手術も骨盤底筋群にダメージを与え、骨盤臓器脱の原因になり得ます。
骨盤臓器脱の症状は一般的に軽度であれば無症状です。脱が進行してくると膣に何かがはさまったような違和感やお風呂場で股にピンポン玉のようなものが触れるといった「下垂感」を感じるようになります。尿漏れや脱を押し戻さないと尿が出にくいといった「排尿に関する症状」、便が出にくい感じや残便感、頻便などの「排便に関する症状」などがみられることもあります。また、下腹部が引っ張られるような感じ、下腹部痛といった症状や、膣壁や子宮がいつも脱出していると、その部位が下着でこすれて出血するなどの症状を伴うこともあります。 - 骨盤臓器脱の治療方法はこちら
男性性機能障害・男性更年期障害(LOH症候群)
- 男性性機能障害
- 男性性機能障害としては勃起障害が有名ですが、男性性機能は,①性欲(性的興奮),②勃起,③性交,④射精,⑤極致感(快感,オルガズム),に大別されます。通常は①〜⑤までが順次連係して発現することで,初めて男性性機能が正常であると考えられ,このうち1つ以上欠けるか,もしくは不十分なものを「男性性機能障害」と呼んでいます。
具体的には,性欲低下,性嫌悪症,勃起障害(erectile dysfunction:ED),射精障害などの病態があります。日常臨床で見受けられる頻度としては勃起障害が最も多く,次いで射精障害となっております。
また、男性性機能障害は男性不妊症の重要な原因にもなっています。男性不妊症の原因のうち、男性性機能障害は精巣因子,精路因子に次ぐ第3の原因と言われています。
当院では薬による治療の他、ED患者さまの勃起補助を目的としてPMDA(医薬品医療器総合機構)に承認された国内では唯一の管理医療機器「Vigor2020」による治療も行っております。 - 男性性機能障害の治療方法はこちら
- ED(勃起不全)治療器具「Vigor2020」はこちら
- 男性更年期障害(LOH症候群)
- 男性更年期障害とは、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下によって引き起こされる症状のことでLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれています。
男性更年期障害は日本でも最近良くテレビや雑誌で取り上げられるようになり、その認知が広まって行きました。
40代後半のから見られ、患者さんが最も多いのは50~60代です。中には70~80代で症状を訴える方もいます。 一般に、テストステロンの量は10代前半から急激に増え始め、20歳ごろをピークに加齢とともに徐々に減少していきます。
ところが何らかの原因でテストステロンが急激に減少してしまうと、体はバランスを崩し、さまざまな不調を引き起こすのです。テストステロンを減少させる要因はいくつかあり、その代表的なものがストレスといわれています。テストステロンは大脳の視床下部からの指令によって主に精巣でつくられますが、心理的ストレスを長く受け続けて交感神経優位の状態が続くと、大脳から「テストステロンをつくるな」という指令が出されてしまうのです。
男性の50~60代に患者数が多いのは、加齢によるテストステロンの減少に加えて、職場でも家庭でもストレスの多い時期だからといえるでしょう。 - 男性更年期障害(LOH症候群)の治療方法はこちら
副腎腫瘍
- 副腎腫瘍
- 副腎とは、左右の腎臓の上にある小さな臓器です。これは様々なホルモンを作っており、 非常に重要な臓器の一つです。 例えば、皮質からはコルチゾール、アルドステロン、性ホルモン、髄質からはアドレナリン、ノルアドレナリンなどを分泌しています。これらのホルモンは体の中でその濃度が一定に保たれ、過剰になったり不足したりしないように分泌量が調節されています。
近年、副腎腫瘍はCTなどの画像診断の発達や内科などの先生方によって数多く発見されるようになってきています。健康診断でのCT検査などで偶然発見される患者さんが増えていますが、高血圧や糖尿病などの精査中に見つかることもあります。 - 副腎腫瘍の治療方法はこちら