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副腎腫瘍の治療について

副腎腫瘍とは

副腎腫瘍についての図解

副腎とは、左右の腎臓の上にある小さな臓器です。これは様々なホルモンを作っており、 非常に重要な臓器の一つです。 例えば、皮質からはコルチゾール、アルドステロン、性ホルモン、髄質からはアドレナリン、ノルアドレナリンなどを分泌しています。これらのホルモンは体の中でその濃度が一定に保たれ、過剰になったり不足したりしないように分泌量が調節されています。
近年、副腎腫瘍はCTなどの画像診断の発達や内科などの先生方によって数多く発見されるようになってきています。健康診断でのCT検査などで偶然発見される患者さんが増えていますが、高血圧や糖尿病などの精査中に見つかることもあります。

副腎腫瘍の種類

副腎腫瘍には、分泌される各種ホルモンを過剰に産生するものがあり特徴的な症状が出現します。ホルモンが過剰に分泌される機能性副腎腫瘍とホルモン分泌過剰がない非機能性副腎腫瘍に大別されます。
過剰になるホルモンの種類によって症状や病態が異なるため、それぞれに病名がついています。

  • 原発性アルドステロン症

    副腎皮質からアルドステロンが過剰に分泌されるため、高血圧になります。実際高血圧と診断されている方の5~6%はこの原発性アルドステロン症が原因と言われています。また血液中のカリウムが少なくなる低カリウム血症という状態になることがあります。長い間アルドステロン過剰の状態が続くと、脳や心臓、血管、腎臓などの臓器に悪影響を及ぼすことがあります。

  • クッシング症候群

    コルチゾールの分泌が過剰となる疾患です。顔が丸くなる(満月様顔貌)、ニキビが増える、首の後ろや背中が盛り上がる、お腹に脂肪がつく、毛深くなるなどの症状が目立つようになります。また高血圧、糖尿病、高脂血症、骨粗しょう症などをおこします。

  • 褐色細胞腫

    副腎髄質や交感神経節からアドレナリン、ノルアドレナリンが過剰に分泌され、高血圧や高血糖になります。頭痛、汗を多量にかく、体重減少、頻脈などの症状が特徴です。これらの病態や症状がいつも続くのではなく、発作的に出ることがあります。褐色細胞腫の10%は副腎外(交感神経節など)に発生し、10%は転移を起こす悪性腫瘍であり、10%は多発性なので『10% 病』と言われています。

  • 副腎偶発腫

    偶発腫とは検診や他の病気の検査などを行った際に偶然見つかる副腎腫瘍のことをいいます。偶発腫の半数はホルモンを産生しないホルモン非産生腫瘍です。ホルモンを産生したり、腫瘍が大きくなったりする場合は手術が必要となることがあります。

副腎腫瘍の診断方法

血液中の副腎ホルモンやホルモンの日内変動を調べます。様々なホルモンを投与して行う負荷試験なども行います。CTで副腎の腫瘍を確認します。
副腎にできた腫瘍からホルモンが過剰に作られていることが詳細な検査(CT、シンチグラム、副腎静脈サンプリング、負荷試験)ではっきり分かっている場合、腫瘍を副腎ごと手術で摘出する治療を行います。

副腎腫瘍の治療方法

手術適応について

主に機能性副腎腫瘍、悪性腫瘍および悪性腫瘍が否定できない場合が手術適応です。機能性腫瘍ではホルモン過剰による障害(高血圧、耐糖能障害、脂質代謝障害など)を改善するために手術が必要です。内科的治療もありますが、内服継続が必要となること、長期的には薬が効かなくなる可能性や多臓器に悪影響を及ぼすことがあるので、手術で摘出することが望ましいです。また、非機能性腫瘍であっても腫瘍径4~6cm以上の場合、各種ホルモン検査および画像検査で悪性腫瘍を正確に診断することが困難であり悪性腫瘍の否定ができない場合なども適応となります。

手術方法について

腹腔鏡手術が第一選択として推奨され、多くの施設で実施されています。近年、比較的大きな腫瘍でも腹腔鏡手術が可能となってきており、腫瘍径の上限については特に基準はありません。
腹腔鏡下副腎摘除術とは、お腹の中に炭酸ガスを注入して膨らませ、皮膚に開けた3~4ヶ所の穴からカメラと細長い手術器具を使用して、体外操作で腫瘍とともに副腎を一塊にして摘出する手術方法です。
当院では日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会認定、泌尿器腹腔鏡技術認定医が在籍しており、腹腔鏡下副腎摘除術を積極的に行っております。