経尿道的膀胱腫瘍レーザー蒸散術「TULA」について
「TULA」とは、膀胱がんに対する低侵襲な新しいレーザー治療(経尿道的レーザー蒸散術)のことです。 従来の入院手術(経尿道的膀胱腫瘍切除術:TURBT)と比べて身体への負担が軽く、日常生活への復帰が早いことが特徴です。2023年11月1日より日本国内で保険適用が開始されました。
経尿道的膀胱腫瘍レーザー蒸散術「TULA」の特徴
膀胱がんは再発を繰り返すことが特徴で、何度も手術が必要となる場合があります。
当院では、繰り返し再発する、表在性で、浸潤の弱い、腫瘍が少数で小さい、悪性度が低いなどの膀胱癌に対してレーザーを用いて腫瘍を蒸散する経尿道的レーザー蒸散術(TULA)を始めました。
手術は局所麻酔で行う日帰り治療です。低出力のレ-ザーで腫瘍を蒸散しますので、膀胱穿孔、出血のリスクが少なく、膀胱留置カテーテルをその日のうちに抜去します。カテーテルを挿入しないこともあります。
欧州ではすでに確立した治療選択肢です。専門医が適応を慎重に判断し、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供いたします。
東京国際大堀病院における「TULA」の治療工程


従来法TURBTとの違い
TURBT
腫瘍を“切除”する標準治療。入院・全身麻酔が基本。病理評価がしっかりできる。
・初発例や大きい腫瘍、多発、筋層浸潤疑いでは必須
・光線力学診断を用いた治療が可能、確実に病変を取り除くことができる
TURBT
腫瘍を“レーザーで焼灼”する低侵襲治療。日帰り・局所麻酔。再発小病変に適応。
手術方法の違い
| 術式 | TURBT | TULA |
| 適用 | 初発 | 再発小病変 |
| 手技 | ループ電極で腫瘍を切除 | レーザーで腫瘍を焼灼 |
| 麻酔 | 全身麻酔が中心 | 局所麻酔・鎮静で可能 |
| 入院 | 4-7 日程度が一般的 | 日帰りが可能 |
| 手術時間 | 30-60 分 | 10-20 分程度 |
| 膀胱への侵襲 | 比較的大きい | 最小限 |
| 病理検査 | 確実に可能 | 焼灼のため病理が得られないことがある |
| 社会復帰 | 数日~1 週間 | 翌日から可能 |